Sunday Bake Shop 嶋崎 かづこ 100年の「美味しい」を、 ル・クルーゼと。 Sunday Bake Shop 嶋崎 かづこ

Chef

嶋崎 かづこ

嶋崎 かづこ Sunday Bake Shop

石川県生まれ。製菓専門学校を卒業後、コーヒースタンドでバリスタとしての経験を積みながら、焼き菓子の開発と製造を担当。その後、鎌倉「ロミ・ユニ コンフィチュール」を経て、2009年に東京・初台で日曜日限定の焼き菓子店「Sunday Bake Shop(サンデーベイクショップ)」をオープン。現在は、幡ヶ谷に移転しイートインスペースを備えた店舗に。著書に『SUNDAY BAKE SHOP 日曜日のおかし屋です。』や『季節のくだものでつくる焼き菓子』がある。

Interview

シェフインタビュー

気分のいい道具は、
手を動かすきっかけになる

アウトレットでアルバイトをしていた頃から、ずっと気になっていたル・クルーゼ。小さい頃からお菓子作りが好きで、ベイカーという道を選んだ嶋崎かづこさんにとって、キッチンツールは自然と目に留まる存在だった。最初に手にしたのは、お菓子づくりに欠かせないスパチュラ。鍋にはまだ手が届かなかったけれど、それだけでもキッチンに立つ時間が楽しくなった。「手に取る瞬間から、片付けるときまで、気分よく使えるもの。美しいものは、気持ちを豊かにする力があると思うんです」

持ち主の個性が表れる
カラフルなル・クルーゼ

食卓の真ん中に据えたくなるような佇まいも、ル・クルーゼの魅力。「見た目がかわいくて、どんな料理も少し特別に見えるのが好きです」友人たちもそれぞれ違う色のル・クルーゼを持っていて、「その人らしさが滲む感じが、すごくいいんです」と嶋崎さん。色とりどりの道具が並ぶ台所は、自然と気分も上がる。「うちのキッチン、よく“カラフルだね”って言われるんですけど、ル・クルーゼがひとつ加わるだけで、もっと楽しくなります」今度はこの鍋でパンを焼いてみたい、片手鍋で新しいお菓子も作りたい。そんなふうに想像がふくらんでいく。

温もりと一緒に、味わうためのクランブル

「ル・クルーゼのお鍋には、どこか温かいイメージがあります。みんなで取り分けながら“おいしいね”って言える、そんなおやつの時間っていいなと思うんです」オーブンから取り出したばかりの焼き菓子を、鍋ごとそのままテーブルへ、そんな風景に惹かれるという嶋崎さん。100年後も変わらず、誰かと温もりを分け合えるものであってほしい。そう願って焼き上げた、英国伝統のおやつレシピだ。

第1弾レシピ

アップルクランブル

フタを開けたとたんに広がる、甘い香りと焼きたての湯気。りんごとベリーの酸味に、ザクザクのクランブル。温かいカスタードをとろりとかけて。

使用製品

材料(4人分)

〈果物のフィリング〉

  • りんご…350g*1
  • ベリー(いちご、ブルーベリーなど)…100g
  • レモンの果肉…1個
  • レモンの皮…1/2個分
  • きび砂糖…40g

〈クランブル〉

  • 無塩バター…90g
  • ライ麦粉…120g*2
  • グラニュー糖…90g
  • オートミール…60g

〈カスタードソース〉

  • 牛乳…350ml
  • 卵黄…3個分
  • グラニュー糖…30g
  • 薄力粉…15g
  • バニラペースト…小さじ1/2*3
※1 中2個程度 ※2 同量の薄力粉でも代用可 ※3 バニラエッセンスでも代用可

作り方

下準備

  • りんごは皮を剥いて芯を除き、小さめに切る。
  • レモンは皮を剥いて細かく刻む。果肉は8等分のくし形に切る。
  • 無塩バターは、1cm角に切り、ボールに入れて室温に戻し、やわらかくする。
  • オーブンは190℃に予熱しておく。
  1. 鍋にりんご、ベリー、レモンの皮と果肉、きび砂糖を入れ軽く混ぜ合わせる。中火で加熱し、果汁が出て全体がくたっとするまで煮る。果物がやわらかくなったら火を止める。
  2. ボールにライ麦粉とグラニュー糖を入れ、バターを加えて手で潰しながら混ぜる。そぼろ状になったらオートミールを加え、さらに手で潰すようにしてなじませる。
  3. 1.の上に、2.のクランブルを隙間なくのせ、190℃で予熱したオーブンで25分ほど焼く。表面にこんがりと焼き色がつき、カリッとしていればOK。
  4. 片手鍋に牛乳を入れて中火で沸騰直前まで温めておく。ボールに卵黄とグラニュー糖を入れ、白っぽくなるまで泡立て器で混ぜる。薄力粉を加え、中央から外に向かって混ぜる。
  5. 4.のボールに温めた牛乳を少しずつ加えて混ぜ、全体がなじんだらバニラペーストを加えてこす。
  6. 片手鍋に5.のカスタードを戻し入れて、よく混ぜながら弱火で5分ほど加熱する。 スパチュラですくって、とろりと落ちるくらいになったら火を止める。
  7. 焼き上がったクランブルを器に盛り、温かいうちにカスタードをかける。

第2弾レシピ

パンケーキと柑橘の
チャツネ

パンケーキの横にそっと添えたい、果実とスパイスのチャツネ。皮ごとの果実のほろ苦さと、スパイスのつぶつぶが爽やかなアクセント。

旅先で出合った味わいが、いつもの朝を少し特別に

「ル・クルーゼのフライパンは、パンケーキを焼くにもぴったり」と話す嶋崎さん。ふっくらとした焼き色に仕上がり、朝の台所が少しうれしくなる。「イギリスは食文化が本当に面白くて、行くたびに新しい発見があるんです」今回のチャツネも、そんな旅の記憶から。一般的にカレーに添えることの多いチャツネだが、 パンケーキやサンドイッチ、チーズと合わせるのが現地流。中でもブルーチーズと合わせる食べ方はお気に入りだそう。「パンケーキは、小さい頃から家族で囲んで食べていた、あたたかな記憶のある料理なんです。せっかくなら、ル・クルーゼで作ったチャツネを添えて、特別な食卓にしたい。そんなふうに、日常を少しだけ豊かにしてくれる料理を、これからも大事にしていきたいと思いました」

使用製品

材料(3〜4人分)

〈チャツネ〉

  • オレンジ…220g(小1個程度)
  • 水…150ml

(A)

  • しょうが…30g
  • ドライアプリコット…30g
  • ブラウンシュガー…65g
  • りんご酢…50ml
  • コリアンダー(ホール)…小さじ1/4
  • ホワイトペッパー(ホール)…小さじ1/4
  • カルダモン(ホール)…1粒
  • フェンネル(ホール)…小さじ1/4

〈生地〉

  • 小麦粉…270g
  • グラニュー糖…90g
  • ベーキングパウダー…15g
  • 塩…1g
  • 卵…1個
  • プレーンヨーグルト…100g
  • 牛乳…300ml
  • 無塩バター…70g

作り方

下準備

  • オレンジは皮ごと小さく切る。
  • しょうがはすりおろす。
  • ドライアプリコットは粗く刻む。
  • バターはボールに入れて湯せん、または電子レンジで加熱して、溶かしておく。
  1. 鍋にオレンジと水を入れ、皮がやわらかくなるまで中火で5分ほど煮る。(A)を加え、さらに15分ほど煮る。
    ※オレンジだけを先に火にかけることで、他の素材が煮詰まりすぎず、風味や食感が残る。少し汁気が残るくらいの仕上がりがちょうどよい。
  2. ボールに小麦粉、グラニュー糖、ベーキングパウダー、塩を入れて混ぜる。別のボールで卵、ヨーグルト、牛乳をよく混ぜ合わせ、粉類に加える。最後に溶かしたバターを加え、全体をなじませる。
  3. フライパンに油(分量外)を引いて中火で温め、お玉1杯分の生地を流し入れる。周囲に気泡が出てきたら、裏返す。もう片面も焼き色が付くまで焼く。
  4. 器に3.のパンケーキを盛り、1.のチャツネを添える。
1925
A CENTURY OF LE CREUSET