Sunday Bake Shop
嶋崎 かづこ
Chef
Interview
シェフインタビュー
気分のいい道具は、
手を動かすきっかけになる
アウトレットでアルバイトをしていた頃から、ずっと気になっていたル・クルーゼ。小さい頃からお菓子作りが好きで、ベイカーという道を選んだ嶋崎かづこさんにとって、キッチンツールは自然と目に留まる存在だった。最初に手にしたのは、お菓子づくりに欠かせないスパチュラ。鍋にはまだ手が届かなかったけれど、それだけでもキッチンに立つ時間が楽しくなった。「手に取る瞬間から、片付けるときまで、気分よく使えるもの。美しいものは、気持ちを豊かにする力があると思うんです」
持ち主の個性が表れる
カラフルなル・クルーゼ
食卓の真ん中に据えたくなるような佇まいも、ル・クルーゼの魅力。「見た目がかわいくて、どんな料理も少し特別に見えるのが好きです」友人たちもそれぞれ違う色のル・クルーゼを持っていて、「その人らしさが滲む感じが、すごくいいんです」と嶋崎さん。色とりどりの道具が並ぶ台所は、自然と気分も上がる。「うちのキッチン、よく“カラフルだね”って言われるんですけど、ル・クルーゼがひとつ加わるだけで、もっと楽しくなります」今度はこの鍋でパンを焼いてみたい、片手鍋で新しいお菓子も作りたい。そんなふうに想像がふくらんでいく。
温もりと一緒に、味わうためのクランブル
「ル・クルーゼのお鍋には、どこか温かいイメージがあります。みんなで取り分けながら“おいしいね”って言える、そんなおやつの時間っていいなと思うんです」オーブンから取り出したばかりの焼き菓子を、鍋ごとそのままテーブルへ、そんな風景に惹かれるという嶋崎さん。100年後も変わらず、誰かと温もりを分け合えるものであってほしい。そう願って焼き上げた、英国伝統のおやつレシピだ。
第1弾レシピ
アップルクランブル
フタを開けたとたんに広がる、甘い香りと焼きたての湯気。りんごとベリーの酸味に、ザクザクのクランブル。温かいカスタードをとろりとかけて。
使用製品
材料(4人分)
〈果物のフィリング〉
- りんご…350g*1
- ベリー(いちご、ブルーベリーなど)…100g
- レモンの果肉…1個
- レモンの皮…1/2個分
- きび砂糖…40g
〈クランブル〉
- 無塩バター…90g
- ライ麦粉…120g*2
- グラニュー糖…90g
- オートミール…60g
〈カスタードソース〉
- 牛乳…350ml
- 卵黄…3個分
- グラニュー糖…30g
- 薄力粉…15g
- バニラペースト…小さじ1/2*3
作り方
下準備
- りんごは皮を剥いて芯を除き、小さめに切る。
- レモンは皮を剥いて細かく刻む。果肉は8等分のくし形に切る。
- 無塩バターは、1cm角に切り、ボールに入れて室温に戻し、やわらかくする。
- オーブンは190℃に予熱しておく。
- 鍋にりんご、ベリー、レモンの皮と果肉、きび砂糖を入れ軽く混ぜ合わせる。中火で加熱し、果汁が出て全体がくたっとするまで煮る。果物がやわらかくなったら火を止める。
- ボールにライ麦粉とグラニュー糖を入れ、バターを加えて手で潰しながら混ぜる。そぼろ状になったらオートミールを加え、さらに手で潰すようにしてなじませる。
- 1.の上に、2.のクランブルを隙間なくのせ、190℃で予熱したオーブンで25分ほど焼く。表面にこんがりと焼き色がつき、カリッとしていればOK。
- 片手鍋に牛乳を入れて中火で沸騰直前まで温めておく。ボールに卵黄とグラニュー糖を入れ、白っぽくなるまで泡立て器で混ぜる。薄力粉を加え、中央から外に向かって混ぜる。
- 4.のボールに温めた牛乳を少しずつ加えて混ぜ、全体がなじんだらバニラペーストを加えてこす。
- 片手鍋に5.のカスタードを戻し入れて、よく混ぜながら弱火で5分ほど加熱する。 スパチュラですくって、とろりと落ちるくらいになったら火を止める。
- 焼き上がったクランブルを器に盛り、温かいうちにカスタードをかける。
第2弾レシピ
パンケーキと柑橘の
チャツネ
パンケーキの横にそっと添えたい、果実とスパイスのチャツネ。皮ごとの果実のほろ苦さと、スパイスのつぶつぶが爽やかなアクセント。
旅先で出合った味わいが、いつもの朝を少し特別に
「ル・クルーゼのフライパンは、パンケーキを焼くにもぴったり」と話す嶋崎さん。ふっくらとした焼き色に仕上がり、朝の台所が少しうれしくなる。「イギリスは食文化が本当に面白くて、行くたびに新しい発見があるんです」今回のチャツネも、そんな旅の記憶から。一般的にカレーに添えることの多いチャツネだが、 パンケーキやサンドイッチ、チーズと合わせるのが現地流。中でもブルーチーズと合わせる食べ方はお気に入りだそう。「パンケーキは、小さい頃から家族で囲んで食べていた、あたたかな記憶のある料理なんです。せっかくなら、ル・クルーゼで作ったチャツネを添えて、特別な食卓にしたい。そんなふうに、日常を少しだけ豊かにしてくれる料理を、これからも大事にしていきたいと思いました」
使用製品
材料(3〜4人分)
〈チャツネ〉
- オレンジ…220g(小1個程度)
- 水…150ml
(A)
- しょうが…30g
- ドライアプリコット…30g
- ブラウンシュガー…65g
- りんご酢…50ml
- コリアンダー(ホール)…小さじ1/4
- ホワイトペッパー(ホール)…小さじ1/4
- カルダモン(ホール)…1粒
- フェンネル(ホール)…小さじ1/4
〈生地〉
- 小麦粉…270g
- グラニュー糖…90g
- ベーキングパウダー…15g
- 塩…1g
- 卵…1個
- プレーンヨーグルト…100g
- 牛乳…300ml
- 無塩バター…70g
作り方
下準備
- オレンジは皮ごと小さく切る。
- しょうがはすりおろす。
- ドライアプリコットは粗く刻む。
- バターはボールに入れて湯せん、または電子レンジで加熱して、溶かしておく。
-
鍋にオレンジと水を入れ、皮がやわらかくなるまで中火で5分ほど煮る。(A)を加え、さらに15分ほど煮る。
※オレンジだけを先に火にかけることで、他の素材が煮詰まりすぎず、風味や食感が残る。少し汁気が残るくらいの仕上がりがちょうどよい。 - ボールに小麦粉、グラニュー糖、ベーキングパウダー、塩を入れて混ぜる。別のボールで卵、ヨーグルト、牛乳をよく混ぜ合わせ、粉類に加える。最後に溶かしたバターを加え、全体をなじませる。
- フライパンに油(分量外)を引いて中火で温め、お玉1杯分の生地を流し入れる。周囲に気泡が出てきたら、裏返す。もう片面も焼き色が付くまで焼く。
- 器に3.のパンケーキを盛り、1.のチャツネを添える。