AC HOUSE
黒田 敦喜
Chef
Interview
シェフインタビュー
イタリア時代の仲間と鍋を
囲んだ思い出の日々
イタリアでの修行時代、ルームシェアをしていた家にル・クルーゼがあったと言う。「楽しく飲んだ最後に、よくシメのパスタをみんなの分作って振る舞っていました。ル・クルーゼは重厚感があってキッチンからそのままテーブルに出してもかっこいいから、そんな光景もさまになるんですよね」黒田敦喜さんが「自分が作った料理を、みんなが食べているときが一番楽しい」というその時間には、大きな鍋が欠かせない。
大皿料理でうまみを凝縮する
高い熱伝導性と蓄熱性
AC HOUSEでは時に、繊細で複雑な料理をコースで提供している黒田さん。最近ではどんどんシンプルな趣向になり、大胆な提案に興味が出てきたと話す。「大皿料理は提供するときや食べるときに、インパクトがあって盛り上がるのはもちろん、色々な食材の旨みを凝縮させられるのも良いところです。ル・クルーゼは熱伝導性が高くムラなく火が入り、冷めにくいので使いやすいですよね。僕が料理の道具を選ぶときに大事にしているのは、やっぱり機能性と耐久性。あと、見た目もデザインもすごく大事だと思います」
大鍋の料理を皆で分ける食卓が、ずっと変わらず永遠に
ナヴァランとは、ラム肉と野菜を煮込んだフランスの伝統料理。黒田さんはそこにスパイスや魚粉をプラスして独自にアレンジした。「色々な文化に触れられるのも、料理の楽しいところ。札幌に旅行したときに出会ったスープカレーがとってもおいしかったので、昔からフランスで食べられているこの煮込み料理と合わせてみました。魚介の出汁も加えて日本人が親しみやすい味に仕上げているので、これをきっかけにナヴァランに馴染みのない人にも食べてみてもらいたいです」と黒田さん。「大きな鍋で作った料理を大勢で分け合う楽しさが、100年後も続いてほしいなという思いを込めました」
第1弾レシピ
ナヴァラン
イタリアやノルウェーなど世界の料理を自分なりに解釈してきた黒田さんが、ラム肉とかぶなどの野菜を煮込むフランスの伝統的な家庭料理をスープカレー風にアレンジ。
使用製品
材料(3〜4人分)
- ラム肩ロース…500g
- セロリ…3本
- 玉ねぎ…2個
- オリーブオイル…大さじ4
- 小麦粉…大さじ2
- こしょう…小さじ1
- にんにく…2片分
- しょうが…2片分
- 水…1000ml
- 塩…小さじ1〜1と1/2
- 鯖パウダー…大さじ1*1
- 新じゃが…小さめ2~3個*2
- ペコロス…3個
- 小かぶ…2〜3個
- フルーツトマト…1、2個
- さやいんげん…30本程度
- フレッシュハーブミックス(セルフィーユ、ディル、マジョラム、チャイブ)…ひとつかみ程度*3
- クスクス…150g
- 熱湯…150〜180ml*4
- オリーブオイル(クスクス用)…小さじ1と1/2
- バター…30g
- ターメリック…ふたつまみ
- 塩…ふたつまみ
(A)
- ローリエ(半分に折る)…2枚
- シナモンスティック(半分に折る)…1本
- 赤唐辛子…2本
- その他、お好みのスパイス(カルダモン、フェンネル、フェヌグリーク、黒こしょう、山椒、クミンシード、スターアニス)…小さじ1
作り方
下準備
- にんにくとしょうがはすりおろす。
- セロリ、玉ねぎをみじん切りにしてオリーブオイル(分量外)で炒めて1時間煮詰めソフリット(野菜のペースト)を作る。
- ラム肉とトッピングの野菜は一口大に切る。
- ラム肉に塩こしょうと小麦粉を振っておく。
- 鍋にオリーブオイルを入れて中火で熱し (A)を加えてじっくり香りを立たせる。
- ラム肉を加え、表面に焼き色がつくまで中火でしっかり炒める。
- 小かぶ、ペコロス、新じゃが、にんにく、しょうが、ソフリットを加えて全体をなじませる。
- フルーツトマトを半量加え、鯖パウダーを入れ、中火のまま食材に油がまわるまで火をいれる 。材料ひとつひとつにまんべんなく油がなじみ、表面にツヤがでたらOK。
- 水を注ぎ、沸騰したらアクを取り、塩 を加えて味を調える。フタをして弱火で30分煮 込む。
- フルーツトマト、さやいんげんを加え、やわらかくなるまで中火で10分ほど煮込む。
- ボールにクスクス、塩、オリーブオイル、バター、ターメリックを入れて全体をなじませる。熱湯を注ぎ、すぐにラップまたはフタをし5分ほど蒸らす。蒸し終わったら、ダマにならないようにフォークなどで軽くほぐすように混ぜる。
- 6.の味をみて、必要があれば鯖パウダー(分量外)や塩(分量外)を加えて味を調える。調理したクスクスとあわせて器に盛り、フレッシュハーブミックスを散らす。
第2弾レシピ
バニラスフレ
みんなで食事を楽しんだら、デザートもみんなでシェアしたい。ル・クルーゼの鍋で作る、少し大きめなスフレ。オーブンから出してすぐ、焼き立てをいただきます。
オーブンから出して焼き立てをいただく、
大皿料理の醍醐味と臨場感を味わうデザート。
「焼き上がるのを待って、焼き立てをみんなで食べる楽しさを100年後も味わいたい。大皿料理の楽しさを、デザートでも感じられるスフレを選びました」スフレの中には、いちごやチェリーなど、季節ごとの旬なフルーツを入れてもおいしい、と黒田さん。ル・クルーゼなら、材料を混ぜ合わせて作った生地を、鍋に流し入れて焼き、そのまま提供できる。「ぜひ、みんなで一緒に作ってみてください」
使用製品
材料(3〜4人分)
- クリームチーズ…320g
- バター…75g
- 卵黃…30g*1
- 牛乳…40ml
- 薄力粉…32g
- コーンスターチ…32g
- バニラビーンズ…1/2本分
- グラニュー糖…50g
メレンゲ(作りやすい分量)
- 卵白…100g*2
- グラニュー糖…50g
作り方
下準備
- クリームチーズとバターは常温に戻す。
- 薄力粉とコーンスターチはそれぞれ振るっておく 。
- バニラビーンズは種子のみに分けておく。
- オーブンを190℃に予熱する。
- 卵白にグラニュー糖を入れ、角が立ってツヤが出るまでしっかりと泡立て、メレンゲを作る。
- ボールにクリームチーズとバターを入れてクリーム状になるまでスパチュラで混ぜ合わせる。
- 牛乳、卵黄、グラニュー糖、バニラビーンズの種子を2.に加えて混ぜ合わせ、薄力粉とコーンスターチを入れてさっくりと混ぜ合わせる。
- 3.を湯せんで柔らかくし、1.で作ったメレンゲを80g入れ、さっくりと混ぜ合わせてスフレ生地を作り、鍋に流し込む。
- フタをせずにオーブンに入れ、約14分間焼く。
- 竹串を刺して、何もついてこなければ焼き上がり。