beet eat 竹林 久仁子 100年の「美味しい」を、 ル・クルーゼと。 beet eat 竹林 久仁子

Chef

竹林 久仁子

竹林 久仁子 beet eat

1975年、兵庫県生まれ。東南アジアやインドを旅する20代を経て、30歳のときに大きな交通事故に遭い、3年に及ぶリハビリ生活を経験。これを機に食の大切さに向き合い、マクロビオティックを実践。自然な食材への関心から“信頼できる肉”を求めて自ら狩猟免許・猟銃免許を取得し、猟師の道へ。2015年、東京・喜多見に「beet eat(ビートイート)」をオープン。自らが仕留めた鹿や猪などのジビエを中心としたコース料理を、自然派ワインとのペアリングで提供する。

Interview

シェフインタビュー

道具ひとつで、料理への
向き合い方が変わる

竹林久仁子さんが料理に興味を持ち始めた20代。ル・クルーゼは「いつか使ってみたい」という憧れの道具だった。最初に選んだのはオレンジの鍋。「台所にあるだけで、“料理が完成した”って思えたんですよね」と振り返る。火にかけるだけでなく、オーブン調理にも使えると知ってからは、少しずつ手の込んだ料理にも挑戦するように。「使うたびに、もっと丁寧に、もっとおいしく」ーー。そんな思いから、いつしか食材の選び方や調理のプロセスにも、自分なりのこだわりが生まれていった。「ル・クルーゼは、素材にきちんと向き合えば、腕に自信がなくてもおいしく仕上げてくれるんです」。だからこそ、いい道具を選ぶことの意味を、もっと多くの人に知ってもらいたいと語る。

使い込むほどに実感する、
ル・クルーゼの力強さ

実際に使ってみて感じたのは、ル・クルーゼならではの底力。カレーを専門とする竹林さんにとっても、その熱の入り方の違いは一目瞭然だった。「食材への熱の入り方がまるで違うんです。同じ時間かけて別の道具で作っても味が段違いで、“あ、ちゃんとおいしくなってる”って実感できる」フタの重さも、旨みを閉じ込めておいしくするための設計。「重みはあるけれど、それがおいしさにしっかりとつながっていると感じます」カレーはもちろん、味噌汁や炊飯まで。自然と手に取る機会が増えていった。

100年遺したいのは、“お母さんが作る”本格カレー

「100年遺したいレシピ」として竹林さんが選んだのは、家庭で再現できるスパイスカレー。豚の塊肉を使い、子どもでも食べやすいやさしい味に仕立てた。ル・クルーゼの特長を活かし「この鍋で塊肉がどう変わるかを楽しんでほしいです。ルウを使わず、スパイスから丁寧に。けれど、お母さんが日常で作れることを大切にしたかった」と話す。ポイントは、玉ねぎをしっかり炒めること。「水分を飛ばすような感覚であめ色になるまで。旨みとコク、甘みの軸になるから、ここだけはちょっと頑張ってほしいんです」あとは鍋に任せて、やわらかく煮込めば十分。

第1弾レシピ

ペッパーポークカレー

やわらかな豚肉に、香り立つ本格スパイス。辛さ控えめで、子どもも食べやすいまろやかな風味に仕上げた“100年レシピ”のカレー。口の中でほどける肉は、ル・クルーゼで煮込んだからこそのやわらかさ。

使用製品

材料

  • 豚肩ロース肉…400g
  • 玉ねぎ…2個
  • トマト…1個
  • にんにく…1片
  • しょうが…1片
  • 自然塩…小さじ1/2
  • 粗びき黒こしょう…小さじ1/2
  • クミンシード…小さじ1/2
  • こめ油…大さじ3
  • ココナッツミルク…200ml
  • 水…200ml
  • パクチー…30g

(A)

  • シナモンスティック…5cm
  • カルダモン…5粒
  • フェヌグリークシード…小さじ1/4(お好みで)
  • スターアニス…2個
  • レモングラス…2本
  • クローブ…10粒

(B)

  • パプリカパウダー…小さじ2
  • ターメリック…小さじ1/2
  • レッドチリパウダー…小さじ1/3(お好みで)
  • クミンパウダー…小さじ1
  • コリアンダーパウダー…小さじ3

(C)

  • ガラムマサラ…小さじ2
  • 自然塩…小さじ1/2
  • 洗双糖…小さじ1/2*1
※1 砂糖でも代用可

作り方

下準備

  • 豚肩ロース肉は、大きめの一口大に切り、すりおろしたにんにく、しょうが、自然塩、粗挽き黒こしょうでマリネする。
  • 玉ねぎは、繊維に沿ってスライスする。
  • トマトは1cm角のさいの目切りにカットする。
  • パクチーは1cm幅に刻んで、トッピング用にとっておく。
  • レモングラスは軽くたたく。
  1. 鍋にこめ油と(A)を入れて弱火で加熱する。スパイスからふつふつと気泡が出てきたらクミンシードを加え、香りが立つまで焦がさないように手早く炒める。
  2. 玉ねぎを加え、中火で炒める。あめ色になったらトマトを加え、水分が飛んでとろりとするまで10分ほど炒める。
  3. 油が浮いてきたら弱火にし、(B)を加える。香りが立つまで焦がさないように炒める。
  4. マリネしておいた豚肉を加え、漬け込んだにんにくとしょうが の香りがやわらかくなるまで弱火で炒める。
  5. 肉に7〜8割ほど火が通ったら、ココナッツミルクと水を加えて中火で加熱する。沸騰したら具材がゆれる程度の弱火にし、30分ほどフタをして煮込む。
  6. 油が再び浮いてきたら、(C)を加えて味を調える。
  7. 弱火でひと煮立ちさせて火を止める。器に盛り、パクチーを飾る。

第2弾レシピ

あさりとグリーンピースのビリヤニ

インド生まれの炊き込みごはんを、日本の食材と感覚でアレンジした竹林さん流ビリヤニ。あさりの出汁に、炒め玉ねぎとスパイスの香りが重なるグレイビーソースが、味に豊かな余韻を添える。

蒸して、炊いて、香りを閉じ込める鍋

ル・クルーゼの鋳物ホーロー鍋は、ビリヤニのような蒸し料理でもその力を発揮する。「“これが得意”というより、“何でも得意”って言いたくなる鍋。最初は高価に感じるかもしれないけど、そのぶん自然と丁寧に使いたくなるんですよ」と竹林さん。あさりの旨みを含んだグレイビーソースに、炊きたてのバスマティライス。層を重ねてじっくり蒸し上げることで、スパイスの香りがふわりと広がる、出汁の効いた香り高い一皿が完成する。

使用製品

材料(4人分)

  • あさり…500g
  • グリーンピース…150g*1
  • 白ワイン…1カップ
  • こめ油…大さじ3*2
  • 玉ねぎ…2個
  • トマト…2個
  • にんにく…1片
  • しょうが…1片
  • 青唐辛子…1〜2本(お好みで)
  • ココナッツミルク…200ml
  • パクチー…30g*3
  • スペアミント…30g*3
  • クミンシード…小さじ1/2
  • シナモンスティック…5cm
  • カレーリーフ…10枚
  • バスマティライス…4合
  • レモン…1個
  • 赤玉ねぎ…1個

フライドオニオン

  • 玉ねぎ…2個
  • こめ油…2カップ

ライス用スパイス

  • シナモンスティック…5cm
  • カルダモン…3粒
  • クローブ…5粒
  • ベイリーフ…1枚

(A)

  • クミンパウダー…小さじ1/2
  • ブラウンマスタードパウダー…小さじ1/2
  • フェヌグリークパウダー…小さじ1/2(お好みで)
  • フェンネルパウダー…小さじ1/2
  • カロンジパウダー…小さじ1/2(お好みで)

(B)

  • ガラムマサラ…小さじ1
  • ターメリック…小さじ1/3
  • ブラックペッパー…小さじ1/2
  • 自然塩…小さじ1/2〜(お好みで)
※1 冷凍でも可 ※2 フライドオニオンの油を使用 ※3 半量はトッピング用

作り方

下準備

  • バスマティライスは洗って、たっぷりの水に30分〜1時間浸水させる。
  • グリーンピースはさやから出して茹でる。
  • トマトは1cm角のさいの目切りにする。
  • にんにく、しょうがはすりおろす。
  • 青唐辛子はみじん切りにする、パクチーは1cm幅に刻む。スペアミントは指でちぎる。
  • (A)を空炒りし、グラインダーで粉砕する。
  • レモンは、6等分のくし切りにカットする。
  • 赤玉ねぎは、スライサーで薄い輪切りにして氷水にさらす。
  • フライドオニオン用の玉ねぎは、繊維に沿って薄くスライスする。
  • あさりは砂抜きをする。
  1. フライパンにこめ油(分量外:大さじ1)とあさりを入れ、中火で3分ほど軽く炒め、白ワインを加える。フタをして弱火にかけ、殻が開いたら火を止める。あさりと煮汁に分ける。
  2. 鍋にフライドオニオン用の油と玉ねぎを入れ、中火で加熱する。100℃まで上がってパチパチと音がしてきたら、空気に触れさせるように混ぜながら炒め揚げにする。玉ねぎの縁がきつね色になりはじめたら、すばやく火を止める。重ならないようにキッチンペーパーを敷いたバットに素早く広げ、冷ます。
  3. 2.のこめ油のうち大さじ3を鍋に移し、シナモンを入れて中火で加熱する。ふつふつと気泡が出てきたらクミンシードを加え、香りが立ったらカレーリーフを加える。
    ※クミンシードとカレーリーフは焦げやすいため、手早く炒める。
  4. 3.に玉ねぎを加えてしんなりするまで炒める。にんにくとしょうがを加え、中火で10~15分ほどかけてあめ色になるまで炒める。さらにトマトを加え、水分が飛ぶまで10分ほど炒める。
  5. 4.に(A)を加え、しっかりと炒め合わせる。スパイスと油がなじんだら、青唐辛子とグリーンピースを加え、中弱火で3分ほど焦がさないように炒める。あさりの煮汁とココナッツミルクを加え、中火で煮詰める。
  6. 別の鍋にたっぷりの湯を沸かし、ライス用スパイスを加える。沸騰したら水気を切ったバスマティライスを一気に加え、軽くかき混ぜながら3〜5分茹でる。中心に少し芯が残る程度でざるに上げる。
  7. 5.の水分が軽く飛び、とろりとしてきたら火を止める。6.のライスを上にのせ、(B)、パクチー、ミント、あさり、フライドオニオンの半量を加える。フタをして30分ほどごく弱火にかける。
  8. 全体をさっくりと混ぜて塩で味を調える。再びフタをして15分ほどごく弱火にかける。
  9. 米が立ち上がったら火を止める。器に盛り、残りのフライドオニオン、ミント、パクチー、赤玉ねぎ、レモンを飾る。
1925
A CENTURY OF LE CREUSET