見直そう!日本の伝統食材のチカラ Vol.2 〜酢〜


富士山が世界遺産に登録されたというニュースに続き、

今年いよいよ「和食」も 無形文化遺産になる日が来るかもしれません。

世界的に「和食」が注目を集める今、「和食」に欠かせない

日本の伝統食材のチカラを考え直してみませんか?

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第2回のテーマは、和食には欠かせない調味料である「酢」。夏疲れで食欲がない時でもさっぱり食べられて、殺菌作用もあるお酢のレシピは、夏場の食卓でも活躍します。近年は調味料としてだけでなく、飲む目的でも人気の高い「酢」の魅力を、京都で120年続くお酢屋「飯尾醸造」の5代目当主 飯尾彰浩さんに伺いました。

飯尾醸造 5代目当主 飯尾彰浩さん
http://www.iio-jozo.co.jp/
京都・宮津に120年続く明治26年創業のお酢屋「飯尾醸造」。寒暖差の激しい丹後半島の棚田で作られる無農薬米をJAS規格の5倍量使用し、蔵人が時間をかけて自然発酵で造る伝統的な製法を守り続けています。

 
日本人の生活には欠かせない酢でも、意外と製造方法を知らないという方は多いのではないでしょうか。お酢は、お米を原料にした発酵食品です。お米から日本酒を作り、日本酒に酢酸菌を入れることで発酵し、お酢ができあがります。飯尾醸造では、良い酢は良い米からという考え方のもと、昭和39年から地元京都・宮津の棚田で無農薬のお米を作り、お酒を作り、そしてお酢を造るところまでをすべて自社で時間をかけて行っています。



純米富士酢を例にとってみてみると、まず、お米作りから始まります。京都の棚田で収穫された無農薬の新米だけを使います。

次に、お酒作り。収穫された無農薬のお米は自社の酒蔵に運ばれ、杜氏の手で麹菌をふりかけられ、アルコール発酵に進みます。こうして酢のもとになる、質の高いお酒が出来上がります。




ここでやっとお酢づくりが始まります。純米富士酢は、昔ながらの「静置製法」でお酢を作っています。これはお酒と水が入ったタンクの表面に酢酸菌を浮かべ、酢酸菌が80日~120日と、 ゆっくり時間をかけて自然にアルコール分を酢にかえていく発酵法です。時間と手間、職人の勘が必要ですが、醸造している間に酢酸と水が調和し、 まろやかで旨味の多いお酢を造ることができます。




お酢は、まろやかな酸味でさっぱりとした風味をもたらしてくれるだけでなく、少量加えることで味に奥行きを増したり、お肉をやわらかくしてくれたり、さかなの臭みを取ったりしてくれます。他にもゴーヤなどの野菜の苦みを抑えたり、アクを取ったり。じゃがいもなどはお酢を絡めてから炒めると、シャキッとして食感がぐっと良くなります。またお酢は殺菌力が高いので、夏場のお料理には大変向いています。


 
ル・クルーゼを使った 夏においしい
きのこのピクルスのレシピをご紹介
 

材料 
・エリンギ 100g(1パック)
・にんにく 少量
・オリーブオイル 大さじ1
・富士酢 ピクル酢 大さじ1 ※一般のすし酢でも代用可
・塩 少々
・黒コショウ 少々
 
作り方
1. にんにくはみじん切りにし、エリンギは適当な大きさに切る。
2. 鍋にオリーブオイルとみじん切りのにんにくを入れ弱火で熱し、香りがたってきたらエリンギを加えて中火で1分炒める。
3. 塩少々と、しっかり目に黒胡椒をふる。
4. ピクル酢を入れてふたをし、1分ほど加熱する。
5. 1分経ったらふたをとって弱火にし、さらに1分加熱する。
6. エリンギが冷めたら器に盛る。
 

その他、お酢を使ったレシピはこちら→http://www.iio-jozo.co.jp/recipe/

ル・クルーゼの鋳物ホーロー鍋やストーンウェアは酸に強く、お酢を使ったレシピは大得意。近年では、お酢の疲労回復効果や、ダイエット効果、美容効果が注目を集め、黒酢やリンゴ酢など、お酢の種類も増えています。ぜひ生活にお酢を取り入れて、厳しい残暑を乗り切りましょう。


過去のテーマはこちら
見直そう!日本の伝統食材のチカラ Vol.1 〜納豆〜



ル・クルーゼ コミュニティサイトでは、東京・代官山クラブヒルサイドサロンにて開催中のセミナーシリーズ「日々、これ食卓─畑からうまれるひと皿─」のご協力を得て、4回にわたって日本の伝統食材を取材 します。

ル・クルーゼが調理用の鍋や器を提供しているセミナーシリーズ

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http://www.clubhillside.jp/series/hibikore/

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【協力】「日々、これ食卓ー畑からうまれるひと皿」

【主催】スティルウォーター http://www.stillwaterworks.jp/

【共催】クラブヒルサイド http://www.clubhillside.jp/