~ワインの豆知識~ Vol.4 ワインの飲み頃とおすすめの保存法


数あるワインの中で、どんなワインをいつ飲めばいいか、ちょっと迷う方も多いのではないでしょうか。
今回は、ワインの種類とその飲み頃、見分けるコツ、保存方法等、ちょっとしたポイントをご紹介します。



ワインの原料はぶどうですが、ワインとなって瓶に詰められた後、空気接触によって酸化が起こります。酸化や温度の状態により徐々に味の変化が起きるため、飲み頃はいつか、保存はどこがよいのかということは、ワインをおいしく楽しむための重要なポイントです。

 ワインには、渋みのもとであるタンニンなどのポリフェノールや酸が多く含まれています。アルコール度や糖度が高いほど長寿なワイン、つまり長期保存に適したワインといえるでしょう。

 一般に「重い飲み口」と表現される、ボルドー地方の銘醸赤ワインがその代表例でしょうか。白ワインで保存に適したものといえば、甘口の貴腐(きふ)ワインです。これらのワインには100年楽しめるものもあります。反対に早く飲んだ方がよいワインは、ぶどうが収穫された年に飲むプリムール(ヌーヴォー)のほか、スパークリングワインなどです。

 コルクの形状にも、ワインの飲み頃を知るヒントが隠されています。スクリューキャップ、合成コルク、コルクの小片を固めたものからつくられたディスク・コルクで瓶詰めされたワインは、一般に天然コルクよりも「若飲み」といえるでしょう。また、キャップシールの素材に注目すると、アルミニウムやプラスチックのものは比較的若飲み、続いて錫(すず)、ロウ封のものが一番熟成ワインに適しているといわれています。

 ワインは高温、温度変化、乾燥、光、音や振動、においを嫌いますので、家庭での冷蔵庫保存は適しません。ワインセラーが望ましい保存場所ですが、ない場合は床下、押入れやベッド下、下駄箱などが候補です。それでも、30℃を上回る夏を越すのは難しいと思った方がいいでしょう。スパークリングワイン以外は、コルクが乾燥しないよう横に寝かせて保存するのがよいとされています。


こちらのコラムでは、全5回にわたってワインにちなんだ豆知識をご紹介していきます。
Vol.1 ワインの美味しい温度
Vol.2 ワインを使ったカクテル
Vol.3 ワインを引き立てるグラスの選び方
Vol.4 ワインの飲み頃とおすすめの保存方法*
Vol.5 ワインとお料理のマリアージュ